ユネスコ無形文化遺産・風流踊

川西大念佛剣舞

   

川西大念佛剣舞とは

川西大念佛剣舞かわにしだいねんぶつけんばいは、およそ900年前から岩手県奥州市衣川地区に伝わる踊りで、風流踊としてユネスコ無形文化遺産に登録されています。

この踊りは、前九年ぜんくねん後三年ごさんねん合戦で命を落とした亡霊を成仏させるために踊られるもので、踊る前には念仏を唱えることが習わしとなっています。

踊りでは、太鼓と笛の音に合わせて、面を付けた舞人が、頭を毛ザイ(馬の尾毛)、鳥ザイ(鶏の尾羽)で覆い、扇、アヤ竹(金剛杖こんごうつえ)と刀を振りかざしながら勇壮に踊ります。

          

世界遺産 中尊寺とのつながり

川西大念佛剣舞は、世界遺産 中尊寺ちゅうそんじを建立した奥州藤原氏おうしゅうふじわらしの初代清衡きよひらとつながりの深い踊りとして今に伝えられています。

伝承では、清衡が、前九年ぜんくねん後三年ごさんねん合戦で命を落とした亡霊を成仏させようと祈祷したところ、1匹の猿が現れ、念仏踊りを舞って極楽浄土へと導いたと言われています。その時の踊りを家臣の佐野さの弥左衛門やざえもんにつくらせたものが川西大念佛剣舞であり、清衡の平和への願いと浄土思想が色濃く表れています。

なお、弥左衛門は没後、中尊寺金色堂こんじきどう前の一角に葬られ、その墓は現在も剣舞塚として語り継がれています。

毎年、中尊寺において、春(5月3日)と秋(11月3日)の藤原祭りや8月24日のお施餓鬼法要せがきほうように霊を鎮めるため踊られます。

中尊寺

主な演目

大念仏剣舞

入剣舞いりけんばい

由来にもあるように、荒れ狂う亡霊たちにサルが交じり、念仏の功力により極楽浄土に導いていく様子を表す踊り

三人怒者

さんにん怒者いかもの

一度念仏の功力により鎮まったかに見えた亡霊が、再び舞い戻り荒れ狂う様子を表す踊り

押込

押込おっこみ

亡霊の中でも一番強い亡霊が、刀を納められても、なお、素手で荒れ狂うという勇壮な踊り

主な公演日・公演場所

毎年

5月3日(春の藤原まつり)

8月24日(お施餓鬼)

11月3日(秋の藤原まつり)

於 中尊寺

〒029-4102

岩手県西磐井郡平泉町平泉衣関20

問合せ先

川西大念佛剣舞では、20代から80代までの30名が活動しており、今後さらに活動の輪を広げていきたいと考えています。

悠久の歴史を今に伝える川西念仏剣舞を私たちと一緒に踊ってみませんか。

興味がある方でしたら、初心者の方でも大歓迎ですので、お気軽にお問い合わせください。

また、公演の出演依頼等についても、下記よりお問い合わせ願います。

   

活動拠点

川西文化伝承館

〒029-4455

岩手県奥州市衣川横道下27-2